足柄駅乗り換えチャレンジ ~後編~
こんにちは
ヒレカツです。
大分遅くなってしまいましたが、足柄駅乗り換えの後編ということで。
前編もあるので、よかったらそちらもご一読をお願いします。
足柄古道を歩いてきたふんどし姿の不審者と別れ、気を取り直し我々もウォーキングを開始した。心なしか、先ほどよりも足取りは軽かった。おっさん、ありがとう。
それにしても山の気候は変化しやすいと聞くが、まさにその通りだった。
陽は出ているもののジャケットを着ないと少し肌寒い。気温は6°ほど。
気が付けば、遥か遠いところまできてしまった…(nano.RIPE)
そして簡易休憩スペースがあったので一休み。ここがちょうど折り返し地点。
ちょうど目の前にバス停もあったが時刻表を見る限り2,3時間に一本程度の運行ダイヤだった。そもそもこんなところで降りる人はいるのだろうか。それとも我々のような「モノ好き」が脱落した時のための救済措置か。
大雄山駅でガッツリ昼食を取ったとは言え、歩き続ければ腹が減る。補給食を注入。
部長は呑気にタバコをふかしててまだまだ余裕そうだったが、正直自分の足はかなり限界が来ていた。残りはあと15キロ。
ガッシュ、”歩ける”な?(キヨマロ、ウヌはもう…)
第三関門:心臓破りの激坂
そしてここから道の雰囲気が一気に変わった。
この急勾配である。頭おかしいだろ…。
これを下り地点に到着するまであと7キロほど登り続けなくてはならない。さすがに折れましたねここは。なんでこんなとこ歩かなきゃいかんのか、と。
などとうだうだ文句を垂れてもどうしようもないので、ただひたすら歩く。
ついに静岡県に突入。すぐ脇道には足柄神社という歴史のある神社の跡地があり、参拝。
足柄城址
今回のウォーキングで一番の見所と言ってもいいだろう。
圧巻だった。写真をバシャバシャ撮るよりも、ここの風景はその両目という”レンズ”に焼き付けた方が良いと思う。
久しぶりに見た文字通りの絶景に、さすがに腕組みせざるを得ない。
誓いの丘公園にて
下山
後は山を下るだけ、そう思っていたが一つ重大なことを見落としていた。街灯が全く無いのである。それもそのはず、ここは腐っても山だ。先ほどの広場を後にして以降人工物が見当たらない。話が逸れるが、かつて自分は鏡山(ゾンビランドサガの聖地)で夜景を撮るのに夢中になり、あわや遭難しかけたことがある。山奥の電線路の横にあった民家(電力センター?)の方にヒッチハイクをお願いし事なきを得たが…。少なくともここ足柄峠には民家らしきものは一軒も見当たらなかった。唐津のホテルマンにこっぴどく叱られ、当時得た教訓を無駄にするつもりか。
スマホのライト機能を使ってようやくこれである。ライトがなかったら目の前の道すら見えない。風で木々が揺れる音が本当に不気味で、アニソンを爆音で垂れ流しながらひたすら歩いた。そして迂回路が工事中のため通行止めになっており、泣く泣く5キロほどの遠回りをする羽目になった。(またこれか…)
一番怖いのは夜道なんかよりニンゲンだ、的な意味不明な会話をしながら1時間ほど、ついに灯りが見えてきた。高速道路下の灯りが照らすスペースで小休憩を挟む。ここで食べたチョコクロワッサン(税込み128円)の味は一生忘れないと思う。
ゴール。
神尾観鈴も最期はこんな気持ちだったんかなぁ。足は完全に棒と化していた。いつも見ていたYouTubeの動画とは違い駅舎が新しくなっていたのは驚いた。地域の交流スペースのような建物が隣接している。全身至る所筋肉痛でバキバキになっていたが、ついに足柄駅乗り換えに成功した、という達成感だけが安堵の笑顔を与えてくれた。
総括
・所要時間:9時間57分
・総移動距離:37.6キロ
・歩数:49147歩
・消費カロリー:1720キロカロリー
この一年で様々な場所を歩いてきたが、ここまでの距離を歩いた(というか登った)のはさすがに初めてだった。疲れた。ただ、まだ見たことのない景色を見て、知らない土地をその足で踏みしめるのはとても気持ちが良い。これがきっと「生きる」(安野希世乃)ということなのだろう。
最後に、当ブログを読み興味が湧いた、という「モノ好き」の方がいたら是非チャレンジしてみてください。
ちなみに自分はもうこりごりです。